介護職は、全国的にみて求人の数が多く、転職時にあまり苦労することなく内定を得られる一方で、一箇所の職場で長く勤めていた人は転職後にミスマッチを感じる場面が多くなりやすいといった問題もあります。
たとえば、特別養護老人ホームや有料老人ホームからデイサービスや訪問介護の仕事に転職をする場合には、夜勤や残業を担当する機会が少なくなり、数万円ほど給料が下がってしまうケースが多く見られます。事業所によっては、過去の業務経験が基本給にあまり反映されないこともあるため、慎重に転職先の候補を決めることが重要となります。転職後に待遇面でのミスマッチに悩まないようにするには、中途採用者の受け入れ実績が良いところや、選考時に基本給の交渉ができるところを探すことがポイントです。
また、コミュニケーションがあまり得意でない人の中には、新しい職場での仕事内容や周りのスタッフとの関わり方について悩んでしまい、ストレスを理由に早期の離職を考える人も珍しくありません。こうしたトラブルに対処するには、採用後に丁寧な研修が行われているところや、新卒者からシニア世代まで幅広い年齢のスタッフの人間関係が良いところを選ぶことが大切です。その他、実際に希望通りの介護現場に転職を果たした友人に、職場選びのポイントや就職活動の進め方について相談をしたり、介護関係の求人を専門に扱うエージェントや人材紹介会社に就職支援を依頼したりといった方法もあります。